好きな作品の舞台化をきっかけに初めて舞台に触れたのが、2.5次元舞台だったという方は多いと思います。

わが家の子どもも舞台の観劇デビューは今でいうところのいわゆる2.5次元舞台でした。
わが子どもの観劇デビューは2.5次元という言葉もなかった頃でした。その舞台のお客様たちは舞台慣れした方が多かったのか、マナー違反の話も聞くこともなく観劇マナーのアナウンスもほとんどありませんでした。

舞台を観るときには、どんなことに注意すれば良いの?
舞台は多くの人が空間も時間も共有しています。お互いに気持ち良く観劇したいものです。
それでは、観劇では何を注意すれば良いのか、壱にて基本的な観劇マナーについてご案内します。
観劇マナー 基本編
2.5次元だけでなく、一般の舞台でも通じる守るべき基本中の基本マナーが3つあります。
携帯電話は電源オフ

現代人の必需品スマートフォンですが、開演前、休憩後は電源を必ず切ってください。
マナーモードでもアラームやアプリの通知音が鳴ることがあります。バイブレーションの振動も静かな劇場内ではかなり響きます。また、機内モードでも思わぬ接触でバックライトがつくと暗い客席では非常に目立ちます。観客だけでなく、演者にも影響を与えかねないので、電源は切ることを強くお勧めします。
アラームや通知音は鳴動しないよう設定していると思っていても、思わぬミスは誰しもあります。
鳴り出すと自分もつらいですし、周りにも迷惑になります。電源を切っていれば、すべて解決します。
コロナ禍には、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」が正常に動作させるため、スマートフォンのマナーモード(ミュート)や機内モードが容認されていました。2022年前半までは、劇場内設備に干渉しないようにwifiは切った上でBuletoothを接続したままにするようにアナウンスされていました。
2022年11月17日に配布された最終アップデート版により「COCOA」の運用も終わり、現在は以前と同じようにスマートフォンの電源は切るようアナウンスがされています。
❀❀おまけ❀❀
コロナ禍の遠征先での休憩中でした。突然、地元の緊急地震速報が鳴りだしたことがあります。普段からミュートにしておりバイブも切っているのですが、速報の設定は忘れておりました。
かたかごはそれ以降、電源オフ一択です。
上演中は私語厳禁

上演中のおしゃべりは厳禁です。
発声が許されるコールアンドレスポンスなどの声出しパートやコミカルな場面でのリアクションとしての適度な笑い声はもちろん許容されますが、それ以外は気をつけましょう。
推しの登場や原作のお気に入りシーンなどに感極まって心の声が漏れ出そうになることがあります。そこは頑張って心の声のままにするよう努力して、声にすることがないよう頑張りましょう。
萌えを心のまま語り合いたいとは思いますが、幕間、終演後にご友人やSNSへとぶつけてください。
前傾姿勢にならない

座席では前傾姿勢にならないでください。
自分が観やすいからと前のめりになったり、身を乗り出すと後ろの人や横の人の視界を大きく妨げてしまうことになります。座席には深く腰掛け、背もたれに背をつけた姿勢を保って観劇しましょう。
座席と座席の間はあまり余裕がありません。脚を組む場合には、前の座席に当たらないよう、お隣の人にぶつからないようにしましょう。過度の貧乏ゆすりや体を揺らすことも周りの人の観劇の妨げになりますのでご注意ください。
博多座さんの検証画像が解りやすいので、ご参照ください。
❀❀おまけ❀❀
2023年8月より歌舞伎座の注意アナウンスに従来の「前傾姿勢」に加えて、「浅座り」が追加されたそうです。いずれにしても後方の方の視線を遮らないことが大事です。
お互いに気持ち良く舞台に向き合いたいものです。

2.5次元界隈は観劇マナー 基本編についてかなり厳格に対応している方がほとんどです。
誰しもが推しに逢いに行ってます。支障なく逢いたい、作品の世界感に没入したい、ひいてはキチンと観劇がしたいというお気持ちが強いのだと思います。
観劇マナー その他
服装・服飾品について
中には舞台と客席を一体化を図るため、演出でドレスコードを設ける場合もあります。その場合も強制ではありませんし、無理することはないです。
但し、音が出そうな素材の服は避けていただくことをおすすめします。
歌舞伎や商業演劇でもやはり素敵なお召し物の方がたくさんいらっしゃいます。
お着物の帯結びによっては客席の背もたれに背中をつけることができずに、前のめりと同じようになってしまうことがあります。その点はご注意ください。
定番のお太鼓なら観劇用帯枕を使うとボリュームダウンできます。袋帯なら、ボリュームが少ない後見結びもおすすめ。半幅帯なら貝の口やかるた結びあたりをおすすめします。
被り物や大きな髪飾り、高さのある髪型は、後ろの方の視線を遮り舞台が見えづらくしてしまいます。
後ろの方への配慮をお願いします。
荷物
劇場ごとに扱いが違いますので、公式の案内を確認してください。
最寄り駅やターミナル駅などでコインロッカーなどの利用もご検討ください。
禁止事項
以下はマナー違反ではなく、2.5次元舞台が上演されるほとんどの劇場での禁止事項です。
演出やカーテンコール後のフォトセッションタイムなどで許されている場合は除きます。
ロビー内でも蓋付の飲み物だけが許可されていることが多いです。

全劇場で禁止されているの?

上演中の録音、録画、写真撮影はどちらでも厳禁です。
開演前・休憩中の写真撮影の扱いは他のジャンルでは事情が違います。
2.5次元舞台では禁止事項でも他のジャンルでは許可されていることがあります。それぞれの文化の違いとご理解ください。
開演前・休憩中の客席内、舞台の写真撮影が、宝塚、劇団四季、歌舞伎では許可されることがほとんどです。
東宝や歌舞伎、また商業演劇で使われることの多い劇場では飲食物の販売されていることがあります。開演前や休憩中のロビーでの飲食はもちろん、歌舞伎や商業演劇では客席での飲食が許可されていることもあります。
公式や劇場から禁止事項のアナウンスがありますので、そちらに従ってください。
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